郵便ポストの貯金箱

ポストの貯金箱は、ブタの貯金箱と同様、最も一般的な貯金箱の定番と言えます。 郵政資料館による、郵便ポストの移り変わりを見ると、明治4年に、脚付の台に四角い箱を載せた木製ポスト、書状集箱が、最初のポストでした。明治5年には、杉板を四角に柱のよう…

蔵の貯金箱

蔵の貯金箱は、明治時代の代表的な貯金箱です。当時は、大事な財産などを、頑丈で、火災にも強い土蔵に収めていました。たくさんの蔵の数が、その家の豊かさを現わすものでした。これらから、蔵の貯金箱は、庶民の豊かさへの憧れ、象徴としての気持ちが現れ…

布袋の貯金箱

布袋の貯金箱は、明治時代の中頃から、七福神の一人として作られ始めました。布袋さんは、開運・良縁・子宝の神様として信仰されています。 布袋さんは、中国の唐の末期、淅江省に実在し、本名が、釈契此と言う僧であったと言われています。吉凶を占えば、必…

恵比寿・大黒の貯金箱

明治時代中頃から大正時代末期頃まで、縁起もの貯金箱として、恵比寿・大黒の貯金箱が、盛んに作られました。 恵比寿さまと大黒さまは、共に七福神の一人で、恵比寿さまは、漁の神様、大黒さまは、豊作の神様、二人合わせて招福・商売繁盛の商いの神として民…

貯金箱の流れ

[日本]貯金箱のルーツ 縄文時代に現れた「甕(かめ)」ではないかと言われています。甕は、稲作が始まり、穀物を貯える為に必要とされました。ここから、「貯える・備える」の考えが 始まりました。 室町時代の「せんべい壺」(伊賀で焼かれた、深さ、28センチ…

宝船の貯金箱

宝船とは、七福神が乗る宝物を積み込んだ帆船、または、その様子を描いた図のことと言われています。また、新年を表す季語とされています。 七福神とは、「七難即滅、七福即生、万世安楽、帝王歓喜し給う」と言う、[仁王経]の言葉から、室町中期に成立したの…

戦時中の貯金箱

貯金箱の形や表示には、時代を色濃く反映したものが多く見られます。特に戦時中には、戦時色の強い貯金箱が、数多く残されています。 日本の兵隊さん 上段、左側から、陸兵と軍用犬、陸兵の将校、海兵の将校、海兵です。 下段は、その裏側と底です。 一般的…

だるま貯金箱

「だるま」とは、中国禅宗の始祖、菩提達磨の座禅姿を模して作った張り子の玩具のことです。 菩提達磨(円覚大師、達磨大師ともいう。)が、魏の崇山にある少林寺で、面壁九年を行い、その座禅によって、手足が腐ったという伝説から、手足のない、玩具(置物)と…

福助貯金箱

縁起物の福助人形は、江戸時代の中頃には存在したと言われています。 その福助は、実在の人物がモデルになったとの言い伝えが有り、三人の説が有ります。 一人目は、京都の呉服店「大文字屋の主人」、 二人目は、滋賀のもぐさ店「亀屋左京の番頭」、 三人目…

招き猫貯金箱 上げた側の手 と 体の色 の意味するところ

猫の貯金箱の中で、招き猫の割合は、残念ながら未統計ですが、相当の割合になると思われます。招き猫の貯金箱を見た、来館者の質問で多いのは、上げている手の側に依って、「何を意味しているの」と言うことです。 上げている手の意味するところを通説により…

日本の貯金箱の特色

主として戦前、今でも伝統的には感じられる特色です。1.割らなければ、お金が出ない。 欧米のものは、鍵つきが多く、日本は、割らないと取り出せないタイプが主力です。鍵つきのものは、必要に応じて使え、リサイクル可能ですが、日本のものは、割らないと取…

このブログについて

信州戸倉上山田温泉に、2008年4月に開館した、日本有数の貯金箱専門大規模博物館「にしざわ貯金箱かん」より、貯金箱の歴史や文化など、ちょっと役立つ、貯金箱の雑学をお届けします。 当館の詳細は、上部のリンクから公式サイトをご覧ください。